世田谷区弦巻,神谷整形外科・眼科,リハビリテーション科,リウマチ科,桜新町駅,駒沢大学駅,世田谷駅,上町駅

整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・眼科
神谷整形外科・眼科
〒154-0016 東京都世田谷区弦巻1-35-20
TEL:03-6413-7111
FAX:03-6413-7337

診療方針

皆様の痛みや症状を軽減するために、一人一人の生活にあった治療を相談しながら提案したいと思います。 薬物治療にとどまらず、電気療法、運動療法を効果的に複合し、治療を行っていきます。
また、ロコモティブシンドローム(「運動器の障害」により「要介護になる」リスクの高い状態)の予防、早期発見・早期治療に努め、皆様のQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の向上を第一に考えた治療とケアを目指しております。
どんな症状でも少しでも不安な点があれば、ぜひご相談ください。

運動器疾患を治療、予防する重要性

健康寿命を低下させるロコモティブシンドロームを予防するには生活習慣の改善、運動の習慣、筋力の維持や強化が大切です。
大学院では、高齢者の姿勢と日常生活動作(Activities of daily living ; ADL)の低下について研究し、ADL低下に最も影響したのは、脊柱姿勢の前傾であることを明らかにしました。前傾姿勢になってくると身体のバランス能力、歩行能力、重心動揺、重心線に影響を及ぼし、これが原因で身体機能の低下、つまずき、転倒、骨折などのリスクが高まり、その結果、高齢者のADLの低下につながるのではないかと考えられます。
もちろん、姿勢は、脊柱姿勢だけでなく、ひざ関節、股関節や骨盤を含めた姿勢も考える必要があります。骨粗鬆症、筋力の低下、加齢などにより、徐々に姿勢が変化し、下肢での代償が長く続くと変形性関節症などの関節疾患を生じ、より一層高齢者のADL低下にもつながると考えられますし、反対にひざや股関節が悪いと骨盤や脊柱に影響を及ぼし、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の低下につながります。

では、バランスのいい姿勢を維持するには、何が必要でしょうか?

それは、変形性関節症、骨粗しょう症やその他で体に症状がある場合は、その部分を改善、軽減しつつ体幹と脚の筋力を維持または、増強させることが必要ですし、からだの健康な方も年齢とともに衰える姿勢バランスと筋力低下を防ぐことが重要だと思います。
一人一人の、痛み、疾患の重症度、生活習慣、運動への意欲などの程度はさまざまです。そこをよく理解し、皆様の明るくいきいきとした健康ライフになるよう少しでもお手伝いできればと思っております。

  • 姿勢と日常生活動作(Activities of daily living ; ADL)の低下についての研究論文
    姿勢と日常生活動作(Activities of daily living ; ADL)の低下についての研究論文
  • LINK・de・DIET 世界の最新健康・栄養ニュースで2013年4月に論文が紹介されました。
    LINK・de・DIET
    世界の最新健康・栄養ニュースで2013年4月に論文が紹介されました。

超音波診断装置:エコーを併用した診断と治療

整形外科で扱う運動器は、骨格となる骨をさまざまな靭帯が連結し支え、筋肉によって骨と骨をつなぐ関節を動かします。また、骨に運動を伝達する役目は腱が担い、軟骨には、動きによる衝撃を緩衝する役割があります。神経は運動の制御を行い、各組織への血液の供給は血管が担っています。
診察において問診、視診、触診が最も重要であるのはいうまでもありませんが、整形外科におけるエコーは、骨以外の組織の評価にとても有用です。骨の評価は、まだまだ、レントゲンが多く用いられるでしょうし、広範囲を詳しく見るときには、CT, MRIが必要となります。

CT、MRI検査が必要な場合は検査可能な医療機関を予約し、検査結果は当クリニックにて説明致します。

整形外科とアンチエイジング~骨・関節・筋肉・血管の老化~

従来日本の健康政策は病気になったら国民皆保険がこれを守りますという「疾病治療型」の医療でありました。ところが病気になってから治していたのでは費用がかかりすぎ、健康保険に大きく負担がかかってしまいました。また、少子高齢化が進み2050年には国民の4割弱が高齢者になります。そこで現在、予防医学へ大きく医療の流れの舵が切られようとしています。

アンチエイジング(抗加齢)医学は「加齢」に焦点をあてた究極の予防医学といえます。

近年、国内外でアンチエイジング医学の分野において多くの研究がなされており、少しずつエビデンス(証拠・根拠)が蓄積してきています。
整形外科では、骨のアンチエイジングを考える際に最も重要なことは、骨の病的老化現象である骨粗しょう症をいかにして予防するかということでしょう。
関節の老化は、関節軟骨が加齢にともない、すり減ったり、消失していきます。関節液も栄養や代謝の影響をうけ、ヒアルロン酸含有量などは加齢により減少し、軟骨のすり減り、消失を助長します。特に体重がかかる関節は、長年の体重負荷、日常生活や運動、外傷や栄養、代謝などが大きく関係します。筋肉も加齢とともに低下します。握力は40歳代を超えると徐々に減っていくという研究データがあります。病気がなくても筋力は加齢変化を受けます。また、人間は血管とともに老いるといわれますが、骨、関節、筋肉に栄養を供給する重要な器官として整形外科でも大きく関連します。血管の動脈硬化は、血圧脈波検査や頚動脈エコーにて調べることができます。
「元気に長寿を享受することを目指す理論的・実践的科学」である抗加齢医学の考えも取り入れて、日々の診療に融合させたいと思っています。

整形外科と漢方薬

漢方薬は、植物などの天然に産出する生薬を2種類以上組み合わせてつくられております。数百種類の生薬から配合(ブレンド)され、その中で優秀処方に命名し、現在、約140種類の保険適応の漢方薬があります。

整形外科で取り扱う疾患は多彩で、その症状は一つの部位にとどまらず、他の部位にまで波及することが多々あります。
また、いろんな検査を受けたが異常がない、病気は治っていると言われたが症状が残っているという方には、漢方薬も治療の選択肢の一つに考えてよいと思います。ただし、単一の有効成分でひとつの症状に強い効果を発揮する西洋薬にくらべ、漢方薬は、複数の有効成分を有し多彩な症状にマイルドな効果を与えますが、副作用がないわけではありません。中には、副作用に気づかず飲み続けているケースもありますので、医師とよく相談しながら服用する必要があります。

当院では、通常の内服薬、注射薬の治療以外にも保険適応のある漢方薬を処方いたします。